障害者雇用義務の対象に精神障害者が加わります。法定雇用率もUP!

 「障害者が地域の一員として共に暮らし、共に働く」ことを当たり前にするため、すべての事業主には、法定雇用率以上の割合で障害者を雇用する義務があります。

 平成30年4月1日から、障害者雇用義務の対象として、これまでの身体障害者、知的障害者に精神障害者が加わりました。障害者の「できること」に目を向け、活躍の場を提供することで、企業にとっても貴重な労働力の確保につながります。また、職場環境を改善することで、他の従業員にとっても安全で働きやすい職場環境が整えられるというメリットもあります。

 民間企業での法定雇用率は、現在2.0%ですが、4月1日からは2.2%となります。「特定求職者雇用開発助成金」など、使いやすい各種支援策もありますので、活用されたらいかがでしょうか。

 

 

新入社員意識調査 男性の79.5% 子供が生まれたときには育休を取得したい

 公益財団法人 日本生産性本部は2017年度の入社後半年後の新入社員を対象としたアンケートを実施し、その結果を公表しました。この調査は、1991年より継続的に行っており、今回が27回目です。

 調査の結果、男性の79.5%が子供が生まれたときには育休を取得したいと答えました。この結果は、2011年に同じ質問をはじめてから過去最高の数字でした。女性は2011年から95%以上でほぼ変わらず、今回は98.2%が「そう思う」と回答しました。

 労働時間については、「残業が多く、仕事を通じて自分のキャリア、専門能力の向上に期待できる職場」と「残業が少なく、平日でも自分の時間を持て趣味などに時間使える職場」とどちらを好むかとの問いには、82.5%が「残業が少ない職場を好む」と回答したそうです。

 調査対象は、日本生産性本部主催の「新入社員教育プログラム等の参加者とのことですので、どちらかというと大企業の社員とおもわれますが、経営者・労務管理担当者として、知っておくべきことかとおもいます。

 

AI時代に求められるスキルは「コミュニケーション力」が最多に

 一般社団法人日本能率協会が実施した第8回ビジネスパーソン1000人調査の結果が1月18日公表されました。今回の調査では、世の中の関心が高まる「AI・ロボット技術」についてが取り上げられました。

 それによりますと、①AI技術が進むことに対して期待している人は約半数。男性のほうが女性より10ポイント以上多い、②AI技術が進むことに不安を感じている人も約半数。こちらは30代、40代の女性が多い、③AI時代にビジネスパーソンに求められるスキル・能力は「コミュニケーション能力」という回答が最多、という結果でした。

 AI時代に限らず、「コミュニケーション能力」とは、いつの時代にも大事なことのように思えます。

部下の残業減らし仕事増 自殺の管理職労災認定 遺族損害賠償求め訴訟

 ホンダの子会社「ホンダカーズ千葉」の販売店の男性店長=当時(48)がうつ病で自殺した件について、千葉労働基準監督署が労災認定したことがわかりました。部下の時間外労働を抑えるために仕事を抱えたことからなどから長時間労働を強いられ、うつ病を発症し、自殺したと認定されました。

 男性は2015年3月、新規オープンする販売店の店長に就任しましたが、部下の時間外労働を抑えるため、仕事を自宅に持ち帰るなどしていました。うつ病になる前は月80時間を超える程度の残業でしたが、新規オープンの準備期間が短く焦りや不安があり、店が赤字になったことも心理的負担になっていたようです。

 ところが会社は、男性がうつ病を発症し通勤できなくなったことから懲戒解雇しました。この解雇を不当として係争中に自殺したものです。男性の遺族は損害賠償を求めて訴訟をおこしています。

 従業員が精神疾患を患った場合、ましてや労災認定される程度に仕事が原因である場合、会社は慎重な対応が求められることはいうまでもありません。ましてや懲戒解雇などは会社の取るべき対応のうち最悪なものでしょう。従業員の生命・健康は会社の宝であると諭した判例もあります。

パナソニック「時間制正社員」導入 介護事業で業界初

 パナソニックの全額出資子会社で介護事業を展開する「パナソニックエイジフリー」(大阪市門真市)は11月22日、1年以上勤務したパートタイマーの介護職員を対象に「時間制正社員制度」を導入すると発表しました。いままでも勤務時間を選択できる制度はありましたが、その部分は変えず、通常の正社員と時間当たりの賃金を同水準にする仕組みです。人手不足が深刻化する中、優秀な人材を確保するのが狙いです。

 いわゆる「短時間正社員」ですが、ヨーロッパ、なかでもオランダなどでは普及している制度ですが、日本では「業界初」といわれています。時間制正社員制度を利用すると、無期雇用契約となり、能力や経験、勤務時間に応じた昇給があるほか、正社員と同じ福利厚生施設を利用でき、退職金も支払われます。現在の正社員が時間制正社員を選択することもできます。

東京労働局 労働基準関係法令違反の現状と司法処理状況をまとめる

 東京労働局は、平成28年の定期監督等の実施結果と平成28年度の司法処理状況をまとめ、公表しました。それによりますと、定期監督等(労働基準監督官が会社に立ち入り検査すること)の件数は9705件となり、前年に比べて834件増加しました。

 法違反の件数と違反率については、労働時間に関するものが最も多く、2433件で、全体の25.1%で違反が見られました。ついで割増賃金(いわゆる残業代)に関するものが2011件みられました。今年7月の最高裁の判決を受けて出された通達では、今後残業代固定払い(あらかじめ定額で残業代を支払うこと)がされている場合、基本給等と区別されてない場合は、指導・監督の対象とするとされましたので、注意が必要です。

 司法処理(検察庁への書類送検)の状況については、合計50件でした。違反事項別では、賃金不払いに関するものが13件と全体の26%を占め最多でした。書類送検はもとより、是正勧告もされることのないよう、日頃の点検・対応が重要になります。

 

厚生労働省 「職場における死亡災害撲滅に向けた緊急要請」を実施

 厚生労働省は、平成29年の労働災害による死亡者数(1~8月の速報値)が対前年比で増加し、とくに8月に急増したことを受け、9月22日、労働災害防止団体や関係事業者団体に対し、職場における死亡災害撲滅に向けた緊急要請をおこないました。20日に公表した本年中の労働災害による死亡者数は、対前年比9.6%(49人)の増加。8月単月でみると、死亡者数は66人、対前年比57.1%と大幅な増加となっています。とくに死亡者が増加している業種としては、建設業、陸上貨物運送業、林業、製造業があげられています。

 労働災害による死亡事故が起きますと、まず、警察による捜査があり、業務上過失致死の疑いがあれば立件(書類送検)されます。また、労働基準監督官による捜査もあり、労働安全衛生法上の違反があれば同様に立件(書類送検)されます。それらを受けた検察官による捜査も1年くらいは続くのが普通です。残された遺族への対応も誤ると大きな問題(損害賠償請求)へと発展することも考えられます。とくに初動対応は大変重要であり、経験のある社会保険労務士に相談することをお勧めします。

      

 

 

なんでも労働相談ダイヤル(連合)では、セクハラ・パワハラが20%と最多

労働組合の連合は21日、「なんでも労働相談ダイヤル」29年6月分の集計結果を発表しました。受付件数は1.845件。相談内容は、セクハラ・パワハラ・嫌がらせが全体の20%を占め最多となりました。ついで「雇用契約・就業規則」が9.2%を占めたそうです。

業種別では、「医療・福祉」が18.7%と最多となりました。「医院長は指示命令には絶対服従の考え方の持ち主で、仕事以外の休憩時間も家政婦のようなことを指示され、・・・意見が言える雰囲気ではなく、言えば恫喝される」などの相談が寄せられたそうです。事業主としては、他山の石としたいものです。

 

最高裁 医師の高額な定額年俸には 「残業代含まず」

残業代込みの医師の定額年俸が有効かどうかが争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷は「残業代と基本給を区別できない場合は残業代が支払われたとは言えない」として無効と判断し、2審・東京高裁判決の残業代部分を取り消し、未払い残業代を計算させるために審理を同高裁に差し戻しました。

1.2審は、医師の年俸が1700万円と高額な点などから「基本給と区別できないが、残業代も含まれる」としていましたが、最高裁は医師のような高い報酬を得ている専門職でも例外は認められないと、これまでの判例を見直し労基法の原則にもどして判断しました。

約7割の事業所に正社員への登用制度あり。厚生労働省公表

厚生労働省では、このほど、労働経済動向調査(平成29年2月)の結果を取りまとめ、公表しました。今回は特別項目として「正社員以外の労働者から正社員への登用の状況」についても調査項目としました。今回の調査(毎年四半期ごとに調査しています)は、規模30人以上の3.006事業所を対象に行ったものです。

それによりますと、正社員への登用制度がある事業所割合は68%、過去1年間の登用実績をみると50%(登用制度あり事業所41%)の事業所で登用実績がありました。やはり正社員への登用制度ある事業所での実績が目立ちます。

正社員への登用制度は、就業規則等により定めることとなりますが、応募者がでた場合は助成金の対象となる場合があります。当事務所でも複数の事業所さんがこの助成金を活用されています。正社員への登用制度をお考えの会社さんは、一度検討されてはいかがでしょうか。