働き方改革関連 年次有給休暇について(年休管理簿)

 ある研究所の事業所向けアンケートを見ますと、「年休5日時季指定付与義務化への対応準備はすすんでいますか?」とありました。最近受けた質問で、「年休について5日は計画年休として会社が時季を指定しなければならないそうですが、女性従業員から自由にとりたいといわれているのですが・・・」というのがありました。確かに「年休5日時季指定付与義務化」と表現されると、そういう質問もありそうですね。しかし、今回の法改正では労働者の年休取得を推進することが本来の目的です。どんなに忙しくても年5日以上の年休を取得してもらうことです。したがって年5日以上年休を取得している労働者に対しては「時季指定」を行う必要(義務)はありません。普通に年次有給休暇をとってもらえばいいわけです。

 ちなみに、労働者ごとに年休管理簿を作成し3年間保存義務が始まるのも本年4月1日からです。こちらのほうが大変な事務となるようにおもいますが、冒頭のアンケートの回答では、「対応のために必要な準備を検討している段階」というのが38%だそうです。あと2カ月でスタートですが、3分の2の事業所は手つかずのようです。