メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は63.2% そのうちストレスチェックを実施している事業所の割合は65.3%(令和6年の厚労省の調査)

厚生労働省から、「令和6年労働安全衛生調査(実態調査)結果の概況」が公表されました。(令和7年8月7日公表)。

この調査は、労働災害防止計画の重点施策を策定するための基礎資料とし、労働安全衛生行政運営の推進に資することを目的として行われているものです。

令和6年は、事業所が行っている安全衛生管理、労働災害防止活動及びそこで働く労働者の仕事や職業生活における不安やストレス等の実態について、常時労働者を10人以上雇用する民営事業所(約14,000事業所)並びに当該事業所に雇用される常用労働者及び受け入れた派遣労働者(約18,000人)を対象として調査が行われました(有効回答があった8,304事業所及び8,596人について集計)。

調査結果のポイントは次のとおりです。

●メンタルヘルス対策に関する状況 [事業所調査]

・過去1年間にメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者又は退職した労働者がいた事業所の割合は12.8%(令和5年調査13.5%)

このうち連続1か月以上休業した労働者がいた事業所の割合は10.2%(同10.4%)、退職した労働者がいた事業所の割合は6.2%(同6.4%)。

・メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は63.2%(令和5年調査63.8%)。

事業所規模別にみると、労働者数50人以上の事業所で94.3%(同91.3%)、労働者数30~49人の事業所で69.1%(同71.8%)、労働者数10~29人の事業所で55.3%(同56.6%)

・メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所のうち、ストレスチェックを実施している事業所の割合は65.3%(令和5年調査65.0%)。

事業所規模別にみると、労働者数50人以上の事業所で89.8%(同89.6%)、労働者数30~49人の事業所で57.8%(同58.1%)、労働者数10~29人の事業所で58.1%(同58.6%)。

●長時間労働に関する状況 [個人調査]

・過去1年間に1か月間の時間外・休日労働が80時間を超えた月があった労働者の割合は、1.5%(令和5年調査2.2%)。

このうち、医師による面接指導の有無をみると1か月間の時間外・休日労働が80時間を超えたすべての月について医師による面接指導を受けた労働者の割合は12.6%(同6.1%)。

詳しくはこちらをご覧ください。

<令和6年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概況>

https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/r06-46-50b.html

賃金不払に関する監督指導 令和6年の賃金不払事案の件数は22,354件(前年比1,005件増:厚労省)

厚生労働省から、「賃金不払が疑われる事業場に対する監督指導結果(令和6年)」が公表されました(令和7年8月7日公表)。

今回(令和6年)の監督指導結果のポイントは、次のとおりです。

●令和6年に全国の労働基準監督署で取り扱った賃金不払事案の件数、対象労働者数及び金額は次のとおり。

・件    数・・・22,354件(前年比1,005件増)

・対象労働者数・・・185,197人( 同 3,294人増)

・金    額・・・172億1,113万円( 同 70億1,760万円減)

●労働基準監督署が取り扱った賃金不払事案のうち、令和6年中に、労働基準監督署の指導により使用者が賃金を支払い、解決されたものの状況は次のとおり。

・件    数・・・21,495件

・対象労働者数・・・181,177人

・金    額・・・162億732万円

令和2年4月施行の改正で、労働基準法における賃金の消滅時効の期間が「2年」から「3年(当分の間)」に延長されていることも踏まえると、日頃から、労働時間を正しく把握するなどして、賃金不払が発生しないようにしておく必要がありますね。

なお、監督指導結果とともに、監督指導による是正事例や送検事例も公表されていますので、確認しておくとよいと思います。

詳しくは、こちらをご覧ください。

<賃金不払が疑われる事業場に対する監督指導結果(令和6年)を公表します>

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_60431.html

厚生労働大臣会見概要「外国人による国民健康保険の未納が年間で4,000億円」とする投稿が拡散されているがこれは事実か?などについて質疑応答

厚生労働省では、厚生労働大臣の記者会見を毎週2回(通常、火曜日と金曜日)実施し、その概要を公表しています。

令和7年7月15日の会計では、たとえば、「外国人による国民健康保険の未納が年間で4,000億円」とする投稿が拡散されているがこれは事実か?という質疑も行われています。

これについては、厚生労働大臣は、次のように応答しています。

大臣:外国人の国民健康保険の収納状況について、現在、全国的な実態調査の実施に向けたシステム改修などの調整を進めています。その上で、令和4年度の国民健康保険料の未納額については、外国人に限らず全体で約1,457億円であり、「外国人の未納額が年間4,000億円」という情報は、当方の認識とは異なっています。

被保険者の支え合いで成り立っている医療保険制度において、外国人の方にも適切に保険料を納付いただくことは重要であり、引続き、保険料の適切な納付に向けた取組を進めてまいりたいと思います。また、生活保護についても、その取扱いは、外国人に対する保護において何ら変わるものではありません。ですから、外国人を優先しているということはありません。…中略…。いずれにしましても、厚生労働省としては、国民の皆様に分かりやすい形で適切な情報発信を行ってまいりたいと考えています。

他にも、報道で話題になっている事柄(保育所大手の採用差別・ダミー求人に関する報道など)に関する質疑が行われています。

詳しくは、こちらをご覧ください。

<厚生労働大臣会見概要(令和7年7月15日)>

https://www.mhlw.go.jp/stf/kaiken/daijin/0000194708_00833.html

「氏名のフリガナ」を変更する場合の年金に関するお願い(日本年金機構)

戸籍法及び住民基本台帳法の改正(令和7年5月26日施行)により、本籍地の市区町村長から、順次、戸籍・住民票に記載される予定の「氏名のフリガナ」が通知されることになっています。

通知された「氏名のフリガナ」を変更・訂正する届出を行った場合、年金関係の手続きが必要になる可能性があるということで、日本年金機構からお知らせがありました(令和7年5月26日公表)。

年金受給者の方、国民年金第1号被保険者の方、健康保険被保険者(協会けんぽ)の方、それぞれについて、注意事項等が掲載されています。

詳しくは、こちらをご覧ください。

https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2025/202505/0526.html

 

1,000円着服で退職金1,200万円を不支給 最高裁の判断は「適法」

乗客の運賃を着服したなどとして懲戒免職となり、退職金も全額不支給となった市営バスの元運転手が、市に退職金の不支給処分の取り消しなどを求めた訴訟の上告審判決が、令和7年4月17日、最高裁第1小法廷でありました。

裁判長は、不支給を違法とした2審・高裁判決を棄却し、退職金の不支給を適法と判断しました。

本件の着服行為の被害金額は1,000円、不支給となった退職金は約1,200万円ということで、全額不支給とするのは行き過ぎ(市の裁量権の範囲を逸脱している)という見方もありますが、他に、バスの運転手として乗務の際に、週に5回、電子タバコを使用していたことも勤務の状況が良好でないことを示す事情として評価され、そのような判断となったようです。

市が行った本件の処分(退職手当支給制限処分)は、市の条例に基づく処分だということですが、民間企業でいえば、就業規則で定める内容です。

類似の事例があったときに会社の言い分が認められるよう、就業規則(懲戒)の内容に不備がないか、この機会に確認しておきましょう。

年次有給休暇取得促進特設サイトが更新されました

「働き方・休み方改善ポータルサイト(厚生労働省の委託事業)」では、企業の皆さまが自社の働き方・休み方の見直しや改善に役立つ情報を提供しています。

このサイトから、「年次有給休暇取得促進特設サイト」を更新したとのお知らせがありました。(令和7年2月7日公表)。

年次有給休暇取得促進特設サイトでは、「春の大型連休に休みをつなげてリフレッシュ!」、「新しい働き方・休み方が始まっています」として、「企業の取組事例」や「労働者の休み方に関する課題と提案」など、年次有給休暇を取得しやすい環境を整備するために役立つ情報が紹介されています。

また、無料の「企業向け自己診断」のツールも用意されています。

詳しくは、こちらをご覧ください。

<「年次有給休暇取得促進特設サイト」を更新しました(令和7年2月7日)>

https://work-holiday.mhlw.go.jp/kyuuka-sokushin/

 

外国人労働者を雇用する理由「労働力不足」が64.8%、外国人労働者の14.4%がトラブルを経験

厚生労働省から、「令和5年外国人雇用実態調査」が公表されました(令和6年12月26日公表)。

この調査は、外国人労働者を雇用する事業所における外国人労働者の雇用形態、賃金等の雇用管理の状況及び当該事業所の外国人労働者の状況、入職経路、前職に関する事項等についてその実態等を産業別、在留資格別等に明らかにすることを目的として、今回、初めて実施されたものです。

調査対象は、雇用保険被保険者5人以上で、かつ、外国人労働者を1人以上雇用している全国の事業所及び当該事業所に雇用されている外国人常用労働者。

今回の調査結果は、有効回答を得た3,534事業所及び11,629人について集計したものとなっています。

報道などで、次のような調査結果が話題になっています。

<事業所調査>

・外国人労働者を雇用する理由(複数回答・事業所計)をみると、「労働力不足の解消・緩和のため」が最も高く64.8%、次いで「日本人と同等またはそれ以上の活躍を期待して」が56.8%、「事業所の国際化、多様性の向上を図るため」が18.5%、「日本人にはない知識、技術の活用を期待して」が16.5%となっています。

・外国人労働者の雇用に関する課題(複数回答・事業所計)をみると、「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」が最も高く44.8%、次いで「在留資格申請等の事務負担が面倒・煩雑」が25.4%、「在留資格によっては在留期間の上限がある」が22.4%、「文化、価値観、生活習慣等の違いによるトラブルがある」が19.6%となっています。

<労働者調査>

・就労上のトラブル 今の仕事をする上でのトラブルや困ったことについてみると、「なし」が82.5%、「あり」が14.4%。

「あり」の者について、そのトラブルの内容(複数回答)をみると、「紹介会社(送り出し機関含む)の費用が高かった」が19.6%、「トラブルや困ったことの相談先がわからなかった」が16.0%、「その他」が34.5%となっています。

令和7年1月から「離職票」のマイナポータルでの受け取りができるようになります

厚生労働省から、「被保険者の皆さまへ 2025年1月から、「離職票」をマイナポータルで受け取れるようになります!」とするリーフレットが公表されました(令和6年12月3日公表)。「離職票(雇用保険被保険者離職票)」は、離職後に雇用保険の求職者給付(基本手当等)を受給するために必要となる書類で、ハローワークが交付するものです。

現在は、離職者に対し、離職前の事業所を経由して送付することになっていますが、令和7年1月20日からは、マイナポータルを通じて直接送付することも可能とされます。マイナポータルを通じた直接送付を利用すれば、離職者は、事業主から離職票などの書類が郵送されるのを待つ必要がなくなります。そのためには、次の条件を満たしている必要があります。

・あらかじめマイナンバーをハローワークに登録していること

・マイナンバーカードを取得し、マイナポータルの利用手続きを行うこと

・事業所が電子申請により雇用保険の離職手続きを行うこと

 

健康保険証の発行終了に伴う各種取扱いについてお知らせ(協会けんぽ)

令和6年12月2日以降、健康保険証はマイナンバーカードを基本とする仕組みへ移行されます。

これに伴い、協会けんぽ(全国健康保険協会)から、令和6年12月2日前後に各種手続きを行った場合の健康保険証等の発行について、お知らせがありました(令和6年11月25日公表)。

そのポイントは次のとおりです。

①日本年金機構へ協会けんぽ加入の手続きをされた方への健康保険証等の発行について

令和6年12月1日以前に被保険者資格取得届、被扶養者(異動)届を日本年金機構で受付した場合であっても、日本年金機構において同年12月2日以降に処理が行われた方については、健康保険証は発行されず、これに代わり「資格確認書」が発行されます。

②協会けんぽへ健康保険証の再交付等の手続きをされた方について

令和6年12月1日以前に協会けんぽに保険証を発行する手続き(被保険者証再交付申請、任意継続被保険者資格取得届等)をされた方であっても、協会けんぽにおいて同年12月2日以降に処理を行った場合は、健康保険証は発行されず、これに代わり「資格確認書」が発行されます。

なお、令和6年11月14日事務連絡(マイナ保険証移行にかかる過渡期運用における取扱い及びQ&Aについて)において、次のような運用の方針が示されており、上記は、それを踏まえたお知らせとなっています。

・令和6年12月2日以降は被保険者証を交付することはできません。

しかしながら、紙・電子媒体は11月29日まで、電子申請は12月1日までに受付し、12月2日以降に処理することとなる届書(以下「未処理の届書」という。)内には、健康保険証の利用登録が行われたマイナンバーカード(マイナ保険証)をお持ちでない方も含まれることが推測されるため、過渡期における被保険者の円滑な保険診療の確保の観点から、機構において未処理の届書内の全ての方を「資格確認書の発行が必要」として処理し、職権で協会が資格確認書を発行する運用とします。

マイナンバーカードの健康保険証に関する手続を勧める詐欺を確認 厚労省が注意喚起

厚生労働省の職員を装った詐欺電話を確認したということで、同省から注意喚起がありました。(令和6年10月29日公表)

具体的には、現行の健康保険証が新たに発行されなくなることに伴い、マイナンバーカードの健康保険証利用の登録を装い音声案内に従い手続きを行うことを促す内容だったということです。

同省が、マイナンバーカードを健康保険証として使用いただくために、電話の音声案内やSMSなどを用いて、直接、国民の皆さまに対して、利用登録を要求することは一切ないということです。

万が一、マイナンバーカード・暗証番号等を詐欺電話に答えてしまった場合は、マイナンバー総合フリーダイヤルに問い合わせるなどの対応をとるように呼びかけています。